「交渉する」というと相手を打ち負かして自分の主張をいかに多く通すか、というところが発想の原点になってしまいがちです。
ビジネスでの交渉ではなくても、普段いろいろな場面がありますよね。みんなで食べに行くものを決めるなど、なにかを複数人で決めるときに考え方が違うと交渉モードになったりします。恋人同士のけんかも何かを決めるとき、対応を決めるときなどに起こりがちです。
このとき相手と交渉するわけですが、自分の思いを通せばいいというものではないですよね。無理やり通してしまうと関係を壊してしまいます。これは交友関係のある相手であれば当然のこととしてわかりますが、ビジネス上の相手でも同様です。
一方的にその場で打ち負かしては長い目で見て得にならないことが多いことを理解し、ときには将来を見据えてひくことや妥協することも選択肢に入れる必要があります。長い目で見て考えてうまい落としどころを見極めるのが交渉です。

ポイントまとめ
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相手を論破するような交渉はダメな交渉 お互いにwin-winでなければビジネスは長続きしない | |
原則立脚型の交渉をする 交渉とは探すこと。win-winのポイントを一緒に探す。 | |
普通に折り合えない二人が折り合うには尋常じゃない量の情報をやりとりする とにかくじっくり情報をやりとりする。相手の話を聞く。 |
各ポイントの詳細を参考動画・リンクをもとに見ていきます。
【13分で解説】ハーバード流交渉術【交渉は駆け引きではない】
相手を論破するような交渉はダメな交渉
搾取や押し付けは長続きしない。こうした交渉は一瞬の快楽は得られるが、1回の商売で離脱する詐欺師のような形態でなければうまくいかない。
お互いにwin-winでなければビジネスは長続きしないという原則ですね。ここ最近、数記事連続でwin-winがポイントだということを書き続けていますが、ここでも出てきてしまいます。もはやなんにでも通用する大原則であることがわかりますね。
自分の力で何かを得るというよりも、周囲の力をえて自分を含めてみんなで引き上げていくようなイメージを常に持つということですね。
せっかく交渉するような間柄になったんだから、自分だけ得をしようとして関係を壊してしまうのはもったいなさすぎです。なかなか出会いの数を増やすのは容易ではありませんからね。

原則立脚型の交渉をする
交渉とは探すこと。win-winのポイントを一緒に探す。一つのミカンをAさんとBさんが取り合っている状況で、どう交渉するか。しっかり話し合って、ミカンのどの部分がほしいか、皮がほしいのか、中身がほしいのかなどを互いに理解し、win-winのポイントを探る。白黒をつけに行くものではない。
相手は何がほしいのか、メンツなのか金なのか、モノなのか、時間なのか。様々な切り口があることを意識することが重要ということです。
自分自身がほしいものがわかっているかというと、これも注意深く自分を見つめないとわからないことがあったりします。
時間の概念は特に忘れがちです。別に今すぐではなくてもいいなど、タイミングをずらすことで交渉相手とwin-winになれる可能性がいくらでもあったりします。
何か言い争いになっても、実は同じことを言っていて、時間軸がずれているだけということがあります。そのあたりを整理する
普通に折り合えない二人が折り合うには尋常じゃない量の情報をやりとりする
とにかくじっくり情報をやりとりする。相手の話を聞く。相手の話をしっかり聞いてあげれば、相手も少しは聞いてあげないと、と思うようになる。ここでしっかり自分もほしいものを説明し、落としどころを互いに探索する。
とにかく相手をよく知ることですね。自分のことを言うのは最小限に控えて徹底的に聞く姿勢くらいで丁度よいです。
そうすれば自分の中でしっかり納得したうえで、win-winのポイントを探ることができます。探しても見つからなければ、さらに詳しく聞いていき、win-winのポイントを探します。
聞いているうちに、相手も自分の言いたいことを把握していき、互いに協力した中で最後はお互い笑えるポイントを見つける流れを作っていきたいですね。

まとめ
ビジネスの交渉だと、自分自身の判断で妥協のポイントを調整できない場合もあり、時間や手間がかかるので、自分の言いたいことを押し付けたくなるというのが正直ありますよね。
しかし人間関係を損なうのは一番の損失ですので、そこをなんとか粘りたいところです。いつでもブランニューな活動をするわけではありませんので、一度粘りに粘って調整をすると、同じような案件では次はずっと早く済むようになります。
その手間を惜しんで雑に交渉していては、なかなか周囲とwin-winの関係を構築することができません。なんにしても丁寧に粘り強くあたっていくことで周囲と良い関係を構築する、ビジネスのその瞬間の結果というより、流れる大河のような大きなトレンドを作るイメージで活動するのがよい戦略です。