サブスクリプション(継続課金)型サービスというのは、月額いくらで使い放題、といったタイプのサービスです。ここでは使い放題というより乗るたびに大幅割引になる、というサービスのようですね。
ウーバーは次世代タクシーとして成長を続けていています。自分は北米の出張にこの10年以上しばしば行っていますが、北米の交通事情はウーバーによって劇的に変わった印象があります。タクシーより安いし、安心、車を捕まえるのも簡単、早い。これはもうイノベーション以外のなにものでもないです。
そのウーバーがサブスクリプションサービスを始めることは当然の流れと受け止められます。出張者にとってすでに十分安いと感じられるので気軽に使えていますが、サブスクになったらもう現地に住んでいる方にとっても車いらなくなる、っていう感覚になりますよね。これはかなり衝撃的です。
車メーカー、そのすそ野のメーカーにインパクトがかなりある流れになるのではと予想します。これにどう対抗していくのか。日本の自動車産業とその関連産業にとっては重要なマイルストーになると思います。
ポイントまとめ
各ポイントの詳細を参考動画・リンクをもとに見ていきます。
ウーバーも「サブスク」 配車で割引、料理は配達無料に :日本経済新聞
料金は月24.99ドル(約2700円)
ライドシェアを使うたびに割引を受けられたり、料理宅配の手数料が無料になったりする。
料理宅配の手数料が無料がなかなか強力です!無料=使い放題なので、ライフスタイルを根底から変えるパワーがあるサービスとみます。
アメリカの場合、何か食べるにしても歩いて行ける範囲はごく限られていて、いちいち車で移動する必要があったりして面倒なのですが、これはすごいインパクトです。
サンフランシスコの場合、ライドシェアの乗車料金が最大で15%割り引かれる
レストランの食事を届けてもらう「ウーバーイーツ」を使うと、通常は数ドルかかる配達料が無料になるほか、料理自体の価格も割安になるという。
もともと安いライドシェアの値段が最大15%割引、これは強力。もともと安いですからね。通常のタクシーの半額くらいの感覚なのに、さらに割引。
そしてウーバーイーツ、配送手数料が無料なうえに、料理自体も割引ってもはや意味不明なレベルではないですか。これで十分な率の飲食店がカバーされれば頼まない理由がなさすぎます。
どんなときでも頼みたくなっちゃいますよ。運んでくれない?どこでも来てくれるとは言ってませんね。でも手数料なしってすごいよほんと。サービス地域であれば変なところで頼んでも大丈夫だからね。
サブスクサービスに本格的に乗り出すのは主力事業をめぐる競争が激しさを増しているため。
ライドシェアでは競合の米リフトとウーバーを併用するユーザーが多く、料理宅配には多数のスタートアップ企業が参入している。特典を売りにサブスクに顧客を誘い込むことで固定客を確保する狙いだ。
結局そうなんですよ、この商売の大変なところは、ビジネスモデルは優れているんですが、非常にまねされやすいんですよね。AI技術のテック企業、みたいな見方をされている部分もあると思いますが、ほとんどそれは関係なく、サービス自体はただのタクシーですね。
タクシーなんですが、日本で言う白タク。運転手を広く自由にマッチングするタクシーですね。
車や社員やオフィス、駐車場などの大きな資産をもっていないのが強みですが、法的制約がない国では非常にまねされやすいのがきついところ。
ちょっとこんなすごいサービスをしてくるということは、きつく成ってきたかなという気もしますね。