叱り方って難しいですよね。今の時代、言葉を荒げて何かを伝えることははばかられます。
パワーハラスメントという言葉も浸透していて、嫌な思いをされてしまうともうパワハラと取られる危険性がありますからね。
しかしそれにビビッて委縮していていいのかという問題があります。職務上の指導をしないのは怠慢ですよね、仕事の場合は。
エネルギーは使うし、悪い空気にはなるしでどうしても叱ることを避けてしまう今日この頃なのですが、やっぱり変化を促すべきときには促さないと、組織全体が悪い空気になる危険性もあります。
全体のバランスを見て、しっかりと意見すべきときはしていきます。ただ簡単ではないですので、ポイントを勉強していきたいと思います。
ポイントまとめ
各ポイントの詳細を参考動画・リンクをもとに見ていきます。
絶対にやってはいけない「人の叱り方」トップ5
他人に課題を伝えることは重要
どうしても納得がいかないことはある。他人のすべてを受け入れるのは現実的ではない。勇気を出して相手に変化を促す機会をつくることは大切。
ビジネス書では、自分でどうにもならないことはするべきではない、気にするべきではないというのが基本的に言われます。
これは正しいのですが、例えばすぐ近くの同僚のふるまいに問題があるときに、これを是正するトライをすることが、どうにもならないことかというとそうでもないです。
もちろんどうにもならない場合もあって、その場合は別の方法を考えます。しかしまさに「勇気を出して」変化を促すのはやってみる価値がありますよね。
やたらと変化を受け入れよ、環境を受け入れよというビジネス書の教義をそのまま受け入れることなく、ケースバイケースで考えていきます。
ダメな理由を伝える
「何が悪いか自分で考えろ」はNG。自分の中で明確な正解があるときに、ついダメな理由を省略してしまう。
自分にとっての正義は、相手にとって正義であるとは限りません。
「自分でわかるだろ、常識だろう」と言ってしまいますね、これやってしまいます。
でもやられたらムカつきますね。というかわかりません。わからないから叱られている状態になっているわけでして。相手の立場に立てばよくわかります。
なのでなぜ叱っているのか理由をしっかり伝えます。大きな視点での最適解をつたえて、気づかせます。
問題のほとんどは、視点・観点の違いであって、同じことを考えているということも多いですよね。なにしろ同じ組織にいるわけで、究極的には同じ目的で行動をしているわけです。
なのでしっかり分かり合うために、理由を詳細に説明するべきです。
具体的に伝える
抽象的な言い方をすると納得感がない。いつもそういう行動をとっている、という指摘になる。しかしいつもしているわけではない、と納得されなくなる。
いつだれがなにをしたのか、情景が浮かぶレベルの具体的描写をして、事実関係をはっきりさせる。
いろいろな解釈の仕方をされてしまう表現を使うと、結局何を言っているかわからなくなるということですね。
これも気を付けたいですね。
叱っているという状態になっている時点で、観点がずれているわけです。そこに抽象的な表現をしてしまうのは最悪というわけです。
やってしまいそうですね~。これも上と一緒で、常識でわかるだろと思ってしまう、思い込みからくる悪いくせですね。気を付けます。
何度言ったらわかるのか、前も言ったんだけど、と言わない
「前も言った」は部下や仲間の失敗を自分の責任だと受け入れる器がないことを示す。そもそも一回指摘してその人が完璧にできるのならば苦労しない。
これも言ってしまいます。
そうですね、相手の失敗を自分の責任として受け入れられないということだと。なるほどそうかもしれません。
なかなか叱り道を極める道は険しいですね。
そもそも前も言ったのに伝えきれていない、というのは完全に自分の責任ですからね。そこを怒ってはいけないですよね。
個人の能力を否定しない
あなたの仕事は雑、などその人のすべてがダメかのように言うのはNG。相手を感情的にさせるか落胆させることになる。
強すぎる緊張感を強いるものいいは心を折るだけで、全体としていいことはなにもない。
叱るポイントが雑なとらえ方になって、なにもかも全部だめという言い方になるのは絶対避けるべきということですね。
相手をへこませてよいことはほとんどない、というのは自分が相手の立場に立てばわかります。単に落ち込むだけですよね。
危機感をあおって、成長を促すというのであれば相当うまいことポジティブな要素を引き出して励まして成立することです。全体的に否定してしまうのはネガティブな空気にしかならないですね。
人前で屈辱を与えてはいけない
その人が大切にしている価値観やものを侮辱するのも絶対NG。こうした行為はいじめ、パワハラ。その人の居場所をなくす。
どんなに相手に問題があったとしても屈辱を与えるとやる気も信頼関係も失うことになる。
相手を論破するために痛めつけるという発想になってしまうのであれば、これも避けるべきですね。
相手に変化を促すためにやっているのであって、痛めつけたり論破したりしたいわけではありません。
理屈でうまく返されてしまったら、それはまーそうかなと納得してしまうのもまたよしだと思います。
それでもお互い言いたいことを言い合って、その意見の交換自体は残りますからね。その後相手の意見を無意識にでも少しずつ取り入れて互いに行動していけばよいわけです。
ネガティブな指摘をするときは、心からの感謝を伝える
少なからず否定的なメッセージになるが、自分に価値がないと感じさせてはいけない。どんなに能力が低い人でも、良いところを見つけて感謝すること。
どんなひとも自分なりに考えて行動している。自分が知らないことを少しでも知っていたら感謝できる。
教えてほしいと肯定のメッセージをつたえる。
良いところを見つけ続けて、愛情・信用を積み重ねることで、指摘も伝わる。相手を尊重しないとだめですよね。
とにかく前向きに変化を促す。それができないくらいなら叱るという動作自体が危険になってしまいます。
いいところあるんだから、もっと良くしていこうよ。その方がみんなにとってもいいでしょ。という空気を作っていきたいですね。
まとめ
叱るといっても声を荒げて怒るというのはだめで、しっかり考えを伝え、変化を促すということを心掛けておくべきですね。
そのときに、心理的圧力をかけるとか、恐怖を与えるとか、異様に強く論破するとか、そういうことをしてはいけません。長く良好な関係を築くことが難しくなりますからね。
あくまでも相手を尊重し、相手の良きところを活かし、理解し、全体として最も適切な解をお互いに探っていきます。
相手の言い分をしっかり聞いて、受け入れるべきところは受入れ、正すべきところは正す。お互いを尊重してよい関係を作っていきたいですよね。