今回はDropbox創業者のDrew Houstonさんのマサチューセッツ工科大学(MIT)での卒業式スピーチを味わっていきます。
人生はあと何日あるのかっていわれるとドキッとしませんか。
あんまり多くないのは想像できますよね。365×10年で約3500だとすると、ざっと計算できますよね。
しかしこういう、あまり直接考えたくない数字について、考えることから逃げてしまいがちなのが人間です。
経営数値も悪い数値は考えたくないですし、株投資をやっていたら、塩漬けにしてしまっている含み損銘柄などは考えたくなくなります。
でもズバッと問われると刺さる問いかけです。自分の夢をかなえるために、多くの人が考えたくないことについて真剣に考えるというのは一つの有効な戦略です。人の気づかないところを意識できますからね。
- 一体自分が何をやろうとしているのか
- それは何日を要するのか
- 自分には何日残っているのか
- 不十分であれば引き継ぐ手立てはあるのか
これはしっかり考えていきたいと思います。
ポイントまとめ
各ポイントの詳細を参考動画・リンクをもとに見ていきます。
【感動】あなたの人生はあと何日?20代MIT卒経営者の心に響くスピーチ日本語字幕
「好きなことを仕事にしなさい」はあまり意味がない
みんな、今やっていることが自分の好きなことだと、簡単に思い込む。「もっとも幸せで成功している人」は「自分の好きなことをしている人」というわけではない。
テニスボールを追う犬と同じ。本当にやりたいことなのか。
仕事をしていて、報酬をもらっていると、その仕事が好きなことだと思いこみたくなりますよね。
自分も会社勤めで、その会社ではそこそこ成功している地位にいる形です。
だとすると自分はこの仕事に向いているのかなと思ったり、好きなんじゃないかと思ったりします。
でも正直に自分の胸に聞いてみると、会社の方針にはなっとくできないことだらけだし、自由にふるまうことは事実上できません。他社と比べるとずっと自由なのは理解していますが、それでも制約はやまほどあります。
となるとそんな会社に自分の人生の大半をつぎ込んでいいのだろうか、という思いには駆られてきますよね。
もちろん状況的に自由に振る舞えないこともありますし、安定的な収入が必要であるという部分もあります。その状況のなかでなにが自分にとってベストかは、なるべく客観的な目線で考えていきたいところです。
多くの人が、すぐには自分のテニスボールを見つけられない
押さえつけている心の中の小さな声が、実は一番正しかったりする。
すなわち本当にやりたいことを見つけるのは簡単ではないということです。
なので自分の心の中の小さな小さな声を聞き逃さないようにしましょうと。
実際のところその声はそんなに小さくないのではと思います。なんなら同僚たちと語り合っているいつもの不満が、まさに自分の言いたいことです。
となると、なぜそこに踏み込まないのか、自分のやりたい方向にいかないのか、という問いについて逃げずに考える必要がありますね。
人が一生懸命働けるというのは、人よりも優れているからというわけではない
問題を解決するのが楽しいから、一生懸命働く。
目の前の課題を解決できると楽しいから、盛り上がっちゃいますよね。
それはそれで悪くない部分もありますが、長期的な自分のビジョンを忘れさせてしまう危険性があります。
短期的な能力の発露によって、周囲の人から頼られ、好かれてもてはやされると気分もよくなってしまいます。
嬉しいですけども、困ったものです。やりがいも出てきちゃいます。いつしか、長期的ビジョンを考えなくなってしまいますからね。
自分に刺激を与えてくれる人と一緒に過ごす
自分に才能があることや、一生懸命仕事をすることと同じくらい大切。周囲にいる人が、あなたを高めてくれる。同僚や周囲に住む人々。
刺激的で自分を高めてくれる人が近くにいることは、自分に才能があることと同じくらい大切ということです。
そのくらい大事ということです。自分の能力と同じということですね。
そういう意味で、良くない刺激を与えてくる人との付き合いは避け、良い刺激を受ける人にくっついていきましょう。
そこはもう露骨にやるべきです。何しろ自分の能力を具現化したのが、いつも隣にいる人だからです。
「実際にする」ことが最も早く学ぶ道
一生をかけて勉強することもできる。しかしあなたがすべきことは「始める」こと。
つまりは勉強ばっかりしてちゃいけないということですね。
ここで勉強というのは、あるビジネスの企画があったときに調べごとや議論ばっかりしているということです。
完璧なプランを机上で描くことは宝くじをあてることくらい難しい話ですので、時間の無駄です。
まず始めてしまって、そこから学ぶのが現実的です。学ぶスピードを上げていかないと、世間のスピードにまずついていけません。
失敗は大した問題ではない
人生でたった一度、正しければそれでいい。ビルゲイツも、スティーブジョブズも、最初の会社は失敗した。
しかしそんなことは気に留めてもいない。
失敗は大したことないというのは、割とよく言われる話です。それでも失敗したら傷つくわけですから、失敗を嫌う人が多いのも仕方がありません。
しかしポイントなのは「成功が必要なのは1度きり」ということです。
1度成功をつかんでしまうと、一気に事態は好転するため、1回だけ成功すればいいというわけです。
そうであれば、どんどんトライの回数を増やした方がいいはずです。
すなわち失敗の数を増やしていくということです。
しかも失敗するたびに大きな学びを得て、大きく成長するわけですから、失敗は問題であるというより単に必要なステップであるということです。
あなたの人生は30,000日
24歳x365=約9000。24歳の時点ですでに9000日経ってしまっている。練習は終わり。リセットボタンはない。私たちは少しずつ自分の人生の物語をつづっている。
自分に残されている時間をカウントしてみましょう。
その時間で何を残したいか、ですね。本を書いて自分の考えを残すのも一つですし、映像を残すのも一つの道です。
何かの事業をおこして、世の中に貢献したい、世の中を変えてみたいというのもありますよね。
それは自分一代で達成するのではなく、子供たちや後輩にその夢を託す形で、夢の中の第一フェイズを自分が担うという考え方もあります。
何しろ自分の人生ですから、納得のいく楽しいものにしたいですよね!
人生をパーフェクトにするのではなく、面白くしたい
自分の人生の物語をアドベンチャーにしたい。その気持ちが他人との差になる。
成功に向けての物語で、失敗がないものなんてないですよね。
失敗があって、最後に成功するから面白いんであって、失敗がないと面白くないわけです。
ワクワクするような作戦を思いつき、絶対成功すると確信してトライし、こっぴどく失敗するという展開。
あとでいろいろと学んだあとだと、作戦が絶対成功するなんて思っていた自分が滑稽に思えてきます。
それがまた面白いわけですよね。自分の失敗も心から笑えてきます。
映画ってだいたいそういう構成ですよね。
自分自身が主演の映画も、面白いイベントを作っていきましょう!安定ばっかりの選択肢では面白くないですよね!
まとめ
紅葉の季節になってきましたよね。
もみじに代表される紅葉する木って、若々しい春の新緑があって、シーズンの最期に美しく燃えるような赤に染まるわけですが、なんだか素敵ですよね。
人生に例えると、若々しいころが青々と茂っていて、人生の経験をいろいろと経て、最後に真っ赤に燃え上がるというわけです。そしてこの季節が人の心を打つわけですね。
この季節、自分の残りの人生、残りの時間を考えるのにはいいタイミングだと思います。
ベンチに座って紅葉をながめ、人生の残り時間を考え、もっと盛り上がった方が最後に真っ赤に色づくことができるかなと思いをはせる。紅葉と相まって楽しい時間を過ごせます。
今週のお題「紅葉」